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免疫細胞発見 ガン治療一歩前進

【シドニー14日AAP】  メルボルンの科学者が、いわゆる“ナチュラルキラー細胞(NK細胞)”を増加させる特殊なタンパク質を発見したことがわかった。NK細胞は、自然免疫として働くリンパ球の一種。

ウォルター・アンド・エリザ・ホール研究所の研究チームは、MCL-1というタンパク質が、NK細胞の生存に必須であることをつきとめた。研究の共同著者の一人、ニック・ハンティングトン博士は、「MCL-1の重要性が明らかになった。今後は、このタンパク質を治療の過程でどう操作できるか研究していきたい」と述べた。

さらに同研究では、NK細胞が、原因菌により血液中に毒素が放出され多臓器不全などに陥る敗血症性ショック、および骨髄移植にともなって起こる拒絶反応の治療にも重要な役割を担っていることを明らかにしている。ハンティング博士は、今回の発見は、状況に応じてNK細胞を増殖または減少させる方法を探る確かな手ごたえを与えるものだと話している。

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