【メルボルン19日AAP】 19日に予定されていたVIC州イスラム協会(ICV)とアボット連邦首相との会談について、同団体は、当日になって参加をキャンセルする声明を出した。背景には、前日アボット首相が「移民はオーストラリアになじむべき」とコメントしたことがあるとみられている。
18日、アボット連邦首相はラジオのインタビューで、「移民達は“チーム・オーストラリア”のメンバーであるべきで、チームに参加しないのなら移民するべきではない」といった内容のコメントをした。これは現在、与党が提示している法改正案で、海外でテロ活動を支援したオーストラリア人には生活助成金を提供しないという内容からきたもので、法案にはイスラム系住民が反対している。
ICVは19日、会談をキャンセルした理由について、準備期間が短かったことや会談に関する情報が少ないことなどを挙げた。一方で、ICVは「我々はオーストラリアで調和と親善を目指して頑張っているのに、首相のコメントの意味が分からない」と非難し、他のコミュニティに対しても首相との会談をキャンセルするよう呼びかけた。