【シドニー17日AAP】 急増するクルーズ船の需要に応えるため、NSW州政府はシドニー南部ボタニー湾のヤラ・ベイをターミナルに検討している。同地は先住民の継承地だとして、住民らは猛反対する。
現行のサーキュラー・キーのみではクルーズ業界の需要に対応できず、多くの船がハーバー・ブリッジの下を通ることができない。2017年、ガーデン・アイランドが候補に提案されたが、当時のターンブル連邦首相は海軍基地のままとすると決定した。
17日、ヤラ・ベイの住民や地元の先住民評議会、連邦および州野党労働党の議員らが同地での開発に抗議した。マイケル・デイリー州労働党議員は、「ヤラ・ベイの開発はさらに税金がかかる」と述べ、当初のガーデン・アイランドの報告書を一般開示するよう州政府に求めた。ラ・ペルース先住民土地評議会のノリーン・ティンバリー会長は、「私たちの文化景観が開発されるのを何度も見てきた。いつになったら私たちの権利が尊重されるのか」と話した。
NSW州港湾局は、クルーズ船ターミナルの建設地検討はまだ始まったばかりだとして、市民からの意見を参考に決定するという。