【キャンベラ12日AAP】 オーストラリアで初めてテロ警戒レベルが「高」に引き上げられたのを受け、公共の場などで警備が強化される。
オーストラリア保安情報機構(ASIO)は11日夜、テロ警戒レベルを「中」から「高」に引き上げた。これは2001年9月11日の米国の同時多発テロや、2002年のバリ島爆弾テロ後よりも高いレベルだ。ASIOのアーバイン氏は、大勢の集まりや公共の場を襲撃する単独テロリストの可能性がより高いと話し、警備は空港、港、軍用基地、政府建物、フットボール決勝戦のような大規模イベントなどで強化される。NSW州警察は、シドニー・ハーバーブリッジ等人気のランドマークや、ショッピングセンターでの警備に集中する予定。
治安当局は、シリアやイラクのテロリスト集団を支援するオーストラリア人の増加を懸念している。また、中東の戦場への勧誘や過激思想の流布には、ソーシャルメディアが大きな原動力となっている。
警戒レベル引き上げの発表前、アボット首相から概要を伝えられたショーテン野党労働党党首は、労働党は連邦政府を全面的に支持すると話した。
ニューマンQLD州首相は12日、11月にブリスベンで開催予定のG20サミットでの警備計画に変更はないと話した。