【キャンベラ19日】 オーストラリア最大のテロ容疑者一斉捜査に続き、キャンベラの国会議事堂がテロの標的である可能性が確認され、警備が強化されている。
アボット首相は、18日のシドニーとブリスベンでの一斉捜査により、数日内に発生すると考えられたテロ行為が回避できたと話した。政府や政府関係者、国会議事堂へのテロ脅威勧告を受けて、同首相は国の安全保障を見直し、国会議事堂内外の警備を今後、武装した連邦警察官が担当するとした。また、週末のフットボール決勝戦や軍の基地でも警備は強化されている。
ブランディス法務大臣は、イスラム教徒のオーストラリア人は「素晴らしい市民」であり、先の脅威は、特定の宗教集団ではなく犯罪者によるものだと述べた。野党労働党のプリバセック副党首も、オーストラリア保安情報機構(ASIO)に寄せられる情報の多くはイスラムコミュニティの発信によるとし、同コミュニティの協力を称えた。
VIC州警察は、同州内に存在する、過激派組織「イスラム国(IS)」支持者を注意深く監視していると話した。
なお、ASIOにさらなる捜査権限を与える新しいテロ対策法について、来週国会で議論される。