【ブリスベン10日AAP】 オーストラリア保健局は、エボラ熱の発生リスクは低いとしているが、国内の国際空港ではスクリーニング検査が高まっている。
ケアンズのエレン・コバックさんは10日、エボラ熱に感染していないことが血液検査によって確認された。保健局は引き続きコバックさんを隔離し、より詳細な検査を行うという。コバックさんは、エボラ熱の被害が甚大なシエラレオネでの医療従事から帰国したばかりだ。
QLD州のヤング主任保健担当官は、感染地域から帰国した救援隊員の対応に関する現ガイドラインに満足していると述べた。
ダットン連邦保健相も、感染発生時に対処できるよう国内の病院は準備が整っていると話した。
エボラ熱の認識を高めるため、国際空港では情報バナーが設置され、機内でパンフレットが配布された便もある。症状を示す人の識別・検疫方法について、国境機関は保健局の指導を受けている。
コバックさんが人道主義熱意からオーストラリアを危険にさらしたと述べたボブ・カッター連邦議員は10日、「西アフリカから帰国する人は、感染がないと確認されるまで検疫ホリデーに行くべきだ」と話し、検疫手順を批判した。
オーストラリア医師会(AMA)はこれに対し、「恥ずべきコメント」と、カッター氏を非難した。