【ホバート20日AAP】 鎮痛剤の原料となるタスマニア特産のケシが、ウドンコ病の流行で危機的な状況に陥っていることをうけ、タスマニア州政府は19日、対策費として32万ドルを拠出することを発表した。ウドンコ病の生態、伝染経路、抑制方法などの研究に使われる。
栽培者らは、ウドンコ病の影響で、2014年度の収穫の見込みはないとしている。ウドンコ病は、ケシの成長を妨げるほか、胞子が何百キロ先までも飛び、防カビ剤の効き目もほとんどないという。近く、ウィーン大学からの専門家が、栽培者や工場などを訪れる予定。
タスマニア大学農学部のマインキー教授は、「病原菌のサンプル収集を開始した。数か月以内に、調査の結果が出るだろう」と述べた。研究者らは、DNA分析によって菌の種類を突き止めるとみられる。