【メルボルン27日AAP】 メルボルンの児童擁護施設で1960年代、当時入所していた少年らを虐待したとして、ジーロングの93歳の老人が有罪判決を受けた。老齢のため、即時の投獄は避けられたが、裁判官は、犯した罪には投獄が相当との考えを明らかにした。
裁判官は公判で、「自らが運営する施設で、弱い立場にある子供たちを保護すべき人間が、自分の欲求を満たすために子どもを利用した」と追及。入所していたほとんどの子供たちが、貧困家庭の出身、知的障害者または身体障害者だったという。
さらに、当時9歳から14歳だった4人の被害者は、その後、薬物乱用によるうつ病や自殺願望などに苦しんでいるという。その一方で、容疑者は反省や後悔の意を明らかにしていない。判決では、懲役18か月が言い渡されたが、そのうち15か月間が猶予となった。