【キャンベラ20日AAP】 中国に送還予定だった難民希望者が、航空機内に乗っていた乗客らに異議を申し立て、難民収容所に帰された。
難民活動連合(RAC)によると、中国人のウェイ・リンさんは19日夜、法的手段が整わず国外退去を迫られ、シドニー空港で航空機に搭乗した。離陸少し前、リンさんは機体前方に移動し、「自分は政治難民であり、強制的に国外退去させられる」と乗客らに訴えた。パイロットは航空機をターミナルに戻すよう指示を出し、リンさんはビラウッド難民収容所に帰された。
RACは、「プロスポーツ選手であるリンさんは、中国のスポーツ界での運動能力向上薬の使用を認識していることから、同国で攻撃を受けている」と話す。
これに対し連邦政府は、リンさんには進行中の問題はなく、自主的な帰国を拒否したとしている。モリソン移民相のスポークスマンは、「法的に滞在する資格のない人は出国を求められる」と声明を発表した。