【ブリスベン4日AAP】 新型ウイルスによる中国からオーストラリアへの入国禁止によって、山火事ですでに大きな影響を受けた観光業は更なる打撃を受けている。
QLD州最北部の観光局に加盟する400社によると、入国禁止を受けて、ケアンズとグレートバリアリーフのツアー会社らは1,000万ドル相当の予約2万5,000件を失った。これに先駆け、山火事の影響で1月の外国人訪問者数は60~70%減少した。会員は業界の僅か10%を占めることから、実際の損失ははるかに大きくなる。
例年2月、同地域で中国人観光客らは平均2,500万ドルを消費するが、入国禁止解除のめどは立たない。同局は14日、パラシェイ州首相とジョーンズ観光相を招いて業界の存続および復興計画を立てる。
ケアンズとポートダグラスで観光事業を営むCaPTAグループは、20年以上前に中国市場への参入で成功した。営業を担当するベン・ウッドワードさんは「海外では、オーストラリア全土が燃えていると考えられている」と話す。また、シドニーの旅行会社から英国や北米からのツアーキャンセルが報告されたとして、海外旅行全体の低迷を懸念する。