【シドニー9日AAP】 2006年にバリからオーストラリアへの麻薬密輸事件で死刑判決を受けているミュラン・スクマラン被告に対し、数か月以内にも刑が執行される可能性がある。
インドネシア法務長官事務所によると、今年の優先処刑リストにスクマラン被告の名前が載った。同被告は7日、最終嘆願が退けられている。死刑囚は通常、減刑嘆願の却下後2-3か月、長くとも6か月以内に処刑されるという。同じくバリナインの共犯者で死刑宣告を受けているアンドリュー・チャン被告が処刑リストに載っているかは不明。
スクマラン被告のオーストラリア弁護士の1人、ジュリアン・マクマホン氏は、被告に対する最終決定はまだ未確定と見なすと話した。マクマホン氏はオーストラリア政府に対し、スクマラン被告の深い後悔の念と更生について、インドネシアのウィドド大統領に強調するよう要請した。アボット連邦首相も、同被告に代わって緊急陳情をインドネシア政府に提出すると話した。
ウィドド大統領は、麻薬や麻薬密輸人に対し強硬姿勢を取っており、麻薬事件に関して減刑を認めないと述べている。