【メルボルン１８日ＡＡＰ】　　　２００５年にヘロイン８キロをインドネシア・バリ島に持ち込もうとしたオーストラリア人９人、通称「バリ・ナイン」と呼ばれるメンバーで、死刑宣告を受けた２人に関して、インドネシア政府が先頃、外国人死刑囚５人を銃殺したことで、今年中にもこの２人に対して死刑が執行される可能性が高まっている。

バリ・ナインのメンバーのうち、死刑囚はミュラン・スクマラン（３３）とアンドリュー・チャン（３１）。２人はヘロイン密輸計画の中心人物だったことから極刑を言い渡された。スクマランは大統領に対して極刑を免れるための恩赦申請をしていたが、先月、却下され死刑が決定。チャンも恩赦申請をしているがまだ結果は分かっていない。

インドネシアでは今週末、死刑宣告を受けた外国人５人（ブラジル、オランダ、ベトナム、マラウィ、ナイジェリア出身）とインドネシア人の計６人に対して銃殺刑が執行された。各国首脳はインドネシアに対して刑執行を止めるよう早くから呼びかけていたことから、いずれの国々からも強い批判の声が上がっている。

オーストラリア政府も死刑判決を受けた２人を救うべく、インドネシア大統領の恩赦を受けられるよう同国政府に訴えるなどしてきた。