【シドニー21日AAP】 オーストラリアドルは21日午後、対米ドルで10年ぶりの安値を付け、年初の1豪ドル=70.16米セントから6.0%下落となる、1豪ドル=66米セントとなったことが分かった。これは2009年3月の世界金融危機以来となる低水準。
豪ドルが下落した直接の要因は、20日に発表された失業率が悪化したことがあるとみられるが、AMPのオリバー・チーフエコノミストはオーストラリアが中国経済と最も密接な関係を持つ国の一つとみなされているとした上で「新型コロナウイルスの影響が出始めている」と話した。
さらにエコノミストらは、コロナウイルスの収束に時間がかかれば、オーストラリアドルが今後さらに低下する可能性があると指摘している。オーストラリアドルは09年2月、1豪ドル=0.625米セントと、2003年以来となる低水準を記録した。