【キャンベラ21日AAP】 オーストラリアでは成人の8人に1人、子ども6人に1人が貧困状態にあることが、オーストラリア社会サービスカウンシル(ACOS)とNSW州立大学による共同研究で明らかになった。住宅価格を考慮すると、国内人口324万人の13.6%が貧困線を下回ったという。
ACOSのゴルディ―最高経営責任者(CEO)は、世界で最も豊かな国の一つでこのように貧困が隠れているのは間違っているとの見方を示し、連邦政府は生活手当を少なくとも週当たり95ドルに引上げ、公営住宅の建設や雇用促進にももっと資金を注ぎ込むべきと訴えた。
さらに研究者たちは、国内の貧困層の増加率はニュージーランド、ドイツ、アイルランドなどの富裕国のなかでも最悪のペースだと指摘している。オーストラリアでは貧困ラインとされるのは独身の成人で週当たりの収入が457ドルとなっている。これは平均収入の中央値の50%にあたる。