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バリ死刑囚 苦痛を手紙につづる

【シドニー8日AAP】   薬物密輸の罪で死刑判決を受け、刑執行まで間近とみられている「バリナイン」のメンバーの1人、アンドリュー・チャン受刑囚は、10代の自身に充てた手紙の中で死を目前に控えた苦悩をつづった。

チャンの友人で映画監督のマリンダ・ラッターさんはセブンネットワークの番組「サンデー・ナイト」の中で、薬物教育キャンペーンの一環として、チャンに対して手紙を書いて欲しいと頼んだと話した。

チャンが書いた手紙は10代の自分自身に充てたもの。「お前の家族や友人は悲しんでいるぞ。お前はもうすぐ銃殺刑を受けるんだ。ドラッグは格好いいと思ったことがすべての発端だった。お前は悪い奴なんかじゃない。ただドラッグがお前を変えたんだ」と述べた。

さらに手紙でチャンは、「俺は大事な人々の結婚式や葬式に参列できなかった。家族と過ごすという単純なことすら不可能だった。家族に辛い思いをさせて本当に心が痛む」と、死刑を待つチャンの苦悩をつづった。

チャンともう1人のバリナインのメンバー、ミュクラン・スクマランの両受刑囚は死刑が執行されるヌサカンバンガン島へと搬送された。現在は法律上の手続きを行っている状態で、実際の刑執行までにはあと数週間かかるとみられている。

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