【シドニー19日AAP】 NSW州が医療目的とする大麻使用のトライアルを始めたことを受けて、VICとQLDの2州も来年半ばから医療用大麻のトライアルを開始することを発表した。
両州の首相は19日、重度の「てんかん」を持つ子どもなどを対象に医療用大麻をテスト試用することを発表した。NSW州は昨年12月、てんかん患者、末期患者、そして抗がん剤の副作用で吐き気などの症状がある患者を対象に、900万ドルの予算を投入して医療用大麻使用のトライアルを開始することを発表した。
VIC州とQLD州でも同じトライアルを実施する。来年半ばから受付を開始し、2年から5年を目処にトライアルの結果を検討するとしている。
VIC州に住むクーパー・ワラス君(4)は、生後4カ月でかかった感染症のため、脳損傷、脳膿瘍、水頭症、てんかんなどを持つ。両親は「医療用大麻を使用し始めた1年前からクーパーの症状は大きく改善した」と述べた。
SA州とWA州では、医療用大麻のトライアル結果をみてから検討したいとしている。