【シドニー28日AAP】 大手百貨店マイヤーは27日、新型コロナウイルスの拡大防止による社会封鎖の影響で、国内の全店舗を少なくとも4週間にわたり休業すると発表した。これにより1万人の従業員が収入を失うことを受け、小売・飲食・倉庫労働者業界組合(SDA)は連邦政府に対し、苦境に立たされている企業への救済案を早急に準備するよう訴えた。
SDAによると、小売業界では過去1週間で約3万人が収入を絶たれたと指摘。特にマイヤーの決定について「小売業界最大の雇用者というだけでなく、100年以上にわたる国内の小売業界での成功を象徴する企業だ」と述べ、マイヤーの長期休業に強い危機感を示した。
一方、マイヤーはオンラインショッピングのサイトは継続するほか、フルタイムとパートタイムの従業員については、年休や長期サービス休暇などを取りやすくするため、柔軟な対応を図るとしている。マイヤーのキングCEOは決定について「創業120年のなかで最も難しい決断」と述べた。