【シドニー29日AAP】 ユネスコは、QLD州のグレートバリアリーフを危機遺産リストに現時点では加えないと発表した。また、改善が進まなければ、危機遺産への登録もなくなったわけではないと警告した。
QLD州観光事業評議会は、リーフの危機遺産リストへの登録は観光事業にとって壊滅的となっただろうと話した。
ユネスコの意見が受け入られるかどうかは、6月にドイツで開催されるユネスコの世界遺産委員会で、委員国21か国によって決定される。
国際環境保護団体グリーンピースのオーストラリア支部は、「今回の発表は、危機遺産リスト登録の延期ではなく、ユネスコからの大きな警戒信号だ」と話した。
世界自然保護基金オーストラリア支部も、「連邦政府とQLD州政府は、リーフ保護の約束を果たす必要がある」と声明で述べた。
QLD州資源評議会のマイケル・ロシェ会長は、「ユネスコの発表は、事実と科学的知識に基づいた喜ばしいもの。危機遺産リストにリーフを登録するべきとしている、一部の活動組織による理不尽な虚偽や歪曲に影響されなかった」と述べた。