【シドニー11日AAP】 2013年大晦日の夜にシドニーのキングスクロスで起きた、いわゆる“ワンパンチ殺人”事件。ショーン・マクニール容疑者(27)の公判が11日開かれ、容疑者に殺意のない故殺だったとする判決が言い渡された。
マクニール容疑者は2013年12月31日の夜9時ごろ、十代の少年3人からドラッグを買わないかと声をかけられて口論となり、その場に居合わせたダニエル・クリスティさん(18)を殴打した。ダニエルさんは意識を失い、頭部を地面で強打した。
ダニエルさんは意識が戻らないまま、2014年1月11日に死亡。キングスクロスでは2012年7月にもワンパンチ殺人が起きており、これらの事件をきっかけに、飲酒またはドラッグに絡んだ暴力の刑罰化や、シドニー市街地における飲酒販売の規制が強化された。
一方、弁護士側はマクニール容疑者について、ガールフレンドへの暴力で有罪になった過去が暴かれたり、挑発的なポーズの写真が出回るなど、マスコミによって凶暴で卑劣な人物像に作り上げられた側面もあると反論していた。
11日、裁判長は判決について、被害者死亡という結果からマクニール容疑者に殺意があったとさかのぼって結論づけることはできないと説明した。同容疑者には8月21日、刑が言い渡される。