【キャンベラ12日AAP】 野党労働党およびグリーンズ(緑の党)はアボット連邦首相に対し、税関職員が乗組員に金銭を支払って難民船を追い返したとの申立てについて、説明を求めている。
バングラデシュ、スリランカ、ミャンマーからの難民65人を乗せたボートは、オーストラリアの国境防衛職員に阻止された後、乗組員6人に対してそれぞれ5000米ドルが支払われたとされる。ニュージーランドに向かっていたボートは、その後インドネシアのロテ島に引き返した。
アボット連邦首相は12日、この申し立てについて明言を避けつつ、「どんな手段等を用いても難民ボートを阻止する」と話した。
駐豪インドネシア大使は、記者の質問に対しコメントを控えた。一方、インドネシアのアンダヤニ外務情報局長は、「金銭目的で難民をボートに乗せようと、密輸業者をかきたてるのでないか懸念される」と、AAPに話した。
今回の申し立てについて労働党のマールズ影の移民相は、「密輸業者は法のもとに起訴されるべきだ」と話した。グリーンズのハンソン・ヤング上院議員も、アボット首相は政府見解の説明に曖昧な言葉を使うのはやめるべきだとした。