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母乳育児禁止 家庭裁判所が判決覆す

【シドニー19日AAP】   NSW州で、母乳育児をやめるよう出された裁判所の命令が法的に覆され、母親は母乳育児を行う権利を勝ち取った。

母親のジャクソンさん(仮名)は6月初め、最近施したタトゥーから肝炎やHIVなどをうつす可能性があるという理由で、生後11か月の男児に対する母乳育児をやめるよう命令されていた。

家庭裁判所は19日、「当てにするべきでなかった」証拠に基づいてマシュー・マイヤーズ裁判官が母乳育児禁止を命じたとして、これを満場一致で覆した。マ イヤーズ裁判官は、専門家による証言ではなく、母乳育児協会によるものなどネットから得られた情報に基づいて判決をしたとされる。

先立ってジャクソンさんはHIV検査で陰性とされたが、マイヤーズ裁判官は陽性結果が出るまでの潜伏期間中と見なした。判決を覆したマレー・アル ドリッジ裁判官は、男児への感染リスクは低いと考えられるとし、禁止命令は、母子間の絆としての母乳育児の大切さの認識を怠るものだと話した。

アルドリッジ裁判官によると、母乳育児の禁止命令は過去に1999年の1件のみとされる。

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