【シドニー30日AAP】 ナショナルトラスト・オーストラリアは、NSW州政府が30日、シドニーに残る歴史建造物の一つである湾の制御塔の取り壊しを許可したことに対し、失望感を示している。
政府は、シドニー湾近くに建設が予定されているバランガルー事業当局が提出した、制御塔の取り壊しを求める申請書を受理。ナショナルトラストのクイント氏は、ミラーズ・ポイントに1971年に建てられた制御塔について、「シドニー湾が港として使われていた証の、最後の一つだった」と述べた。
クイント氏はさらに、政府が取り壊しを決めたことについて、歴史建造物を保護する姿勢が足りないと非難。跡地には海軍の歴史を中心に描かれたディスプレイが設置される予定となっている。取り壊しの決定は、制御塔を州の歴史建造物として登録しないことが決まった後だった。