【シドニー3日AAP】 「動物行動学」(Ethology)ジャーナルが発表した新研究結果によると、コアラは木をシェルターや食べ物、休養のためだけでなく水分補給としても頼っていることがわかった。
最新の同ジャーナルでは、雨期に野生コアラが木の幹から流れ落ちる雨水を舐めている姿を初めて捕らえている。
シドニー大学の生命環境科学研究科のバレンティナ・メラ博士が率いて行われた研究では、研究者や環境保護活動家から照合した2006年から2019年の間のコアラの水分補給の観察記録を基にしている。
野生コアラは1日あたり新鮮なユーカリの葉を約510グラム消費しており、必要水分摂取量の約75パーセントを葉に含まれる水分から摂取していると認識されていた。
メラ博士は「長い間に渡り、コアラはユーカリの葉から水分補給をしているために水はあまり飲まないと認識されていた。 コアラは木の幹から水分補給を取っていることがわかり、新たなコアラの生態がわかったことが非常に嬉しい」としている。
今回の研究発表は、5月3日の「野生コアラの日」に合わせて発表された。