【メルボルン26日AAP】 メルボルンとブリスベンで、国内初の新型コロナウイルス予防接種の臨床試験が行われる。
臨床試験の第一段階は米国のバイオテクノロジー企業Novavaxが監督し、18~59歳の健康な成人131人が参加する。主に安全性を調べるが、ワクチンの効用についてもヒントを得る目的だ。7月に結果が出る予定で、第二段階では新型コロナウイルス感染者への影響と副作用を調査する。
昆虫細胞の遺伝子を組み換えて生成された、害のない偽コロナウイルスのタンパク質を抽出・精製し、ウイルスの大きさのナノ粒子にした。表面的にはウイルスと同じだが、生きたウイルスを含まない。先行する、Novavaxのナノ粒子インフルエンザ予防接種と同じ工程でつくられている。
Novavaxで研究を主導するグレゴリー・グレン医師は、「年内の分配開始を目指し、投与量設定とワクチン開発を同時に行っている」と話した。
中国や米国、欧州でもおよそ12種の実験的ワクチンの試験が初期段階にある、または間もなく開始する予定だ。