【キャンベラ28日AAP】 オーストラリア準備銀行(RBA)のロウ総裁は28日、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる経済の低迷について、国内で感染がそれほど悪化しなかったため、懸念されていたほど低い水準に落ち込まない可能性があるとの見解を示した。
ロウ総裁は上院の質問会に出席し、国内経済の復興は、国民が医療や財政への信頼をいつ取り戻すかによるとの見方を示した。復興への一歩が始まった今でも、国内経済にパンデミックが暗い影を落としているとした上で、「国としてこの影からどう抜け出していくかに目を向ける必要がある」と述べた。
ロウ総裁はさらに、政府から改革についての議事案が提示されることで、企業が今後、事業を拡大したり、投資したり、イノベーション化を図ったり、人材を雇用する上で有益との考えを示した。また、0.25%と記録的な低さとなっている政策金利については、今後数年間はそのまま維持されるとしている。