【シドニー28日AAP】 NSW州犯罪統計局の報告によると、4月に発生した家庭内暴力関連の襲撃事件件数は2,145件となり、前年同月より289件少ない12%減だったことが分かった。4月はまた、家庭内暴力による警察への緊急通報の件数も2,327件と前年同月より1件少なかった。
同局のフィッツジェラルド事務局長は「身体的な傷害事件につながらず、報告もされない家庭内暴力の増加はこの統計からは分からない」と述べ、自粛生活が家庭内暴力の増加につながっていることを示す証拠はないが、通報されないケースが増加している可能性は除外できないとの見方を示した。
NSW州家庭内暴力ホットラインへの4月の通報件数は前年比24%増だったが、同局は新型コロナウイルスによる影響が出る前の数字としている。通報件数は1月と2月の統計でも前年比で20%以上の増加だった。また、警察が注目するような重大な家庭内暴力に関しては、統計上あまり大きな変化はなかったとしている。