【キャンベラ10日AAP】 中国の教育省は学生に対し、アジア人を差別する事件が複数発生したとしてオーストラリアに渡航しないよう呼びかけている。中国は先立って観光客にも同様に警告している。
国内の教育セクターは中国人留学生に大きく依存しており、今回の警告は大きな打撃となる可能性がある。コーマン予算相は、「オーストラリアは多民族社会として成功しており、海外で勉学を検討するすべての学生を迎える」と述べ、人種差別行為が増加しているとの訴えを退けた。オーストラリア8大学のビッキー・トンプソン氏も、「国内外の全学生を保護する義務がある」と話し、学生に自ら調査をするよう呼びかけた。
連邦政府が新型コロナウイルスに関する調査を求めて以降、中国はオーストラリアの輸出業界複数に対し、攻撃を重ねてきた。バーミンガム貿易相は二国間の外交的緊張を抑えようと努力しているが、中国側からの回答は1か月以上ない。