【キャンベラ11日AAP】 連邦政府のモリソン首相は、中国政府がオーストラリアへの観光や留学を検討している国民に慎重に検討するよう促したことを受け、オーストラリアで中国人留学生が差別的に扱われているという主張は「馬鹿げている」と述べ、脅しに屈しない態度を示した。
モリソン首相は11日3AWラジオに出演し、「関係を悪化させるようなことは一つもしていない」と述べ、中国政府に対し譲歩しない姿勢をあらためて示した。さらに「オーストラリア政府は常に国益となることを念頭に行動し、どのような脅しにも屈することはない」と述べた。
中国は、オーストラリア政府が新型コロナウイルスの発生源について独立機関による調査を求めたことに端を発し、オーストラリアの大麦に関税を課したり、牛肉の輸入を停止するなどの報復的な措置をとっている。オーストラリアから中国への輸出額は昨年168億ドルと、2014年の2倍だった。