【シドニー20日AAP】 連邦政府は、金融制度審議会(FSI)が奨励する国内銀行の資本増強について、正式に支持を示した。これを受けて、今後さらなる住宅ローン率の引き上げも予想される。
資本増強について、オーストラリア銀行協会(ABA)のスティーブン・マンチェンバーグ氏は、「次に金融危機が訪れたときに強い銀行を持つことで、雇用やビジネスの維持など誰もが恩恵を受けられる」と話し、そのために消費者の費用負担は避けられないとした。
2015年、国内大手4銀行はおよそ200億ドルの資本引き上げを行った。
モリソン連邦財務相は先週、ウエストパック銀行が35億ドルの資本引き上げを理由に変動住宅ローン率を0.2%引き上げたことに対し、「過剰な引き上げ率だ」と批判した。また、住宅ローン率を引き下げた小規模の貸付機関もあるとし、「大手4銀行もローン率と理由の正当性について説明する必要がある」と話した。