【キャンベラ19日AAP】 オーストラリアでは、5月の小売売上高が前月比16.3%増と、調査開始から38年間で最高の伸びを記録したことが、政府統計局(ABS)による調査で明らかになった。4月の小売売上高は17.7%と過去最大の落ち込みだった。
ウエストパック銀行のシニアエコノミストのハンラン氏は、5月の小売売上高について新型コロナウイルスの感染拡大前と比較すると、以前として0.4%下回る水準と指摘。「給与の伸びが少ないことや信頼感の低下が、今後の経済見通しにも重くのしかかる」と述べ、低調な状況が続くとの見方を示した。
一方、労使裁定機関のフェアワークコミッションは、国内の最低賃金が7月1日から1.7%増、または週当たり13ドルの上昇を段階的に導入すると発表した。2019/20年度の増加率は3%、組合が要求していたのは4%だったが、これらを大きく下回る水準となった。