【シドニー2日AAP】 排ガス不正問題のために車両価格が下がったとして、国内のフォルクスワーゲンとアウディの車両所有者らは、自動車メーカーを相手に集団訴訟を起こした。
法律事務所Bannister Lawが連邦裁判所に提訴した集団訴訟には、およそ9万1000人が含まれるという。同事務所のチャールズ・バニスター氏は、「消費者法のもと、不正問題の影響を受けた車両の持ち主は全額払い戻しなどの補償を受けるべきだ」と話した。
フォルクスワーゲンは2008年から2014年にかけて生産された車両に対し、排ガス試験を逃れるためのソフトウェアを搭載したと認めた。世界中で1100万台以上が不正問題対象の車両とされている。
フォルクスワーゲンは、法的事項に関するコメントは控えたが、「問題解決と顧客の信用回復のためにできることはすべて行う」と述べた。また、問題の車両は安全に運転できるとし、自主リコールについても顧客負担はないとした。同社オーストラリア支社は全国リコールの第一段階に取り組むため、ドイツ本社からの技術的な解決策待ちにある。