【シドニー30日AAP】 NSW州に生息するコアラは、州政府が緊急に介入しなければ2050年までに絶滅すると予想される。
州上院議会の1年にわたる調査報告から、政府が緊急に介入しなければ2050年までに同州のコアラは絶滅するとわかった。木の伐採や鉱業、開墾や土地開発によってコアラの生息地は著しく失わている。また、気候変動に伴い干ばつや山火事が進む中、コアラの餌となるユーカリの葉や生息地の質も著しく影響を受けている。ユーカリの葉から十分な水分が得られないコアラが、ホースや水の入ったボールから水分を求める画像が映し出された。
同州のコアラ保護政策は効果がなく、政府が見積もる野生のコアラ頭数も古く信頼できないとして、42の提案事項が出された。
ベレジクリアン州首相は30日、州中北部沿岸部ポート・マッコーリーやポート・スティーブンスにあるコアラ病院への財政支援に言及し、「6,000万ドルを超えたはず。支援がなかったら頭数は減り続けていただろう」「コアラ保護に関する政策に満足している」と話した。