【シドニー4日AAP】 NSW州政府は、科学博物館のパワーハウスミュージアムをシドニー中心部アルティモ(Ultimo)からシドニー西部のパラマタ(Parramatta)へ完全移転する決定を白紙とし、両方の場所で存続する方針を固めたと、4日付のシドニーモーニングヘラルド(SMH)が報じている。
パワーハウスミュージアムの完全移転をめぐっては、選挙が実施された翌月となる2015年2月、当時のマイク・ベアード州首相が計画を発表したが、その後は閉館の賛否をめぐって議論がなされてきた。当初の計画では、今年7月1日から段階的な閉鎖が開始される予定となっていた。
SMHによると、NSW州政府はアルティモの博物館を維持することで、数百人が失業を回避するとの見解を示しているもよう。また、23年に開業予定となっているパラマタの博物館は、建設段階で1,100人、間接的な業務で2,400人、開業後に数百人の雇用創出につながるとみられている。