【シドニー12日AAP】 国内の旅行会社が、クリミア訪問ツアーを企画したとして非難を浴びている。オーストラリアは諸外国同様、ウクライナ管轄にあるとしてロシアへのクリミア編入を認めていない。
シドニーの旅行会社「ゲートウェイ・トラベル」は、「クリミアへのツアーは非政治的なもので、旅行者が望み、ロシアのビザが入手できれば問題ない」と話した。また、旅行ツアーにウクライナ政府が不服を示したとしても、現在クリミアはロシアの管轄にあると付け加えた。
国内のウクライナコミュニティは、「MH17機を撃墜したと非難され、クリミアを武力占拠したロシアを支持するとは、オーストラリアに流れる感情に反する」と話し、ビショップ外相からの回答待ちとした。
連邦政府は昨年、「ウクライナの統治権と領土保全に対する脅威」として、ロシアへの制裁措置を拡大した。外務省(DFAT)は、「非常にハイリスク」としてクリミアへの全渡航中止を勧告している。通常の旅行保険は無効となり、領事サポートも提供できない可能性をあげている。