【シドニー2日AAP】 オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は2016年最初の月例理事会で、政策金利を史上最低の2%のまま10か月連続で据え置きにすることを決定した。RBAは国内経済に楽観的な見通しを示したうえで、低インフレによるさらなる政策緩和の可能性について警告している。
会議後の声明でスティーブンス総裁は2日、「近頃の金融不安が国内外の需要を低迷させるのか、世界経済を監視し続ける」と述べた。また、2015年に鉱業以外のセクターが強化されたとして、低い失業率や平均を上回る業況など国内経済の勢いについて強調した。
エコノミストの多くが金利据え置きを予想していた。JPモーガンのステファン・ウォルターズ氏は、「RBAは不安定さの中で安定を保とうとしている」と話し、オーストラリアドルや住宅セクターの混乱を避けるためにも金利の変更は先送りにすべきだとした。