【NSW6日】 オーストラリア自然保護基金(WWF)の新たな報告によると、NSW州の昨夏の山火事でコアラ頭数が大幅に減少した。野生動物およそ30億匹が死亡したとされる。
州北部沿岸部キワラック地方のヒルビル・ロードの山火事後、生存したコアラの痕跡は1つも見つからなかった。近隣のカッピンガット自然保護区でも5頭中4頭のコアラが死亡し、国有林のロイヤル・キャンプでも72%が犠牲になった。また、バリナ南のワーデルでもわずか3分の1のコアラが生存した。
報告を共同執筆したステファン・フィリップス博士は、「山火事跡地に残ったコアラ頭数を確認しなければならない」「コアラ頭数の回復は、被害の深刻さや元々の頭数、次回山火事までの時間などによる」と話した。報告では、山火事地域外にあるコアラが好む木を保ち、コアラの移動を奨励するよう提案された。森林最上部で枝葉が茂る林冠の全焼に比べ、一部焼失でもコアラが生存する可能性は5倍高まる。
WWFのダーモット・オゴーマン責任者は、「コアラや他の絶滅危惧種の保護に向けて、国の環境法の強化が必要だ」と訴えた。
ソース:News.com.au- Koala population plummets on NSW north coast after 2019-20 bushfires