【シドニー9日AAP】 オーストラリア連邦準備銀行(RBA)が先週、政策金利を0.25%引き下げると決定したことを受けて、国内世帯は最大19億ドルの預金利子を失うと予想される。
国内世帯の総預金額は現在7784億ドルとされる。RBAの金利引き下げ率0.25%がそのまま国内銀行の預金利率に適用された場合、1年間で19億4000万ドルの利子が失われることになり、世帯あたり平均210ドル減額の計算になる。これまでに3つの金融機関が定期預金利率の変更を発表している。ANZ銀行は、4か月の定期預金に限って例外的に利率を1%引き上げた。
比較ウェブサイト「finder.com.au」のベッシー・ハサーン氏は、「貯蓄を収入の一部として頼る退職者などにとって、影響は大きい」と述べた。5年前に最高で6%だった定期預金利率は、現在は5万ドルを6か月預けた場合で平均2.52%に下がった。ハサーン氏は、これに今回の利下げを考慮すると2.27%まで下がることになるとして、「5年前と比較して損失額は900ドル以上に相当する」と話した。