【メルボルン17日AAP】 予期せぬ牛乳価格の引き下げを受けて、VIC州の酪農家らは保有する畜牛を大幅に減らすとともに、消費者に対してスーパーマーケットの自社ブランド牛乳を購入しないよう呼びかけている。
国内最大の酪農協同企業マレー・ゴールバーンは、農家への乳固形分1キロ当たりの支払いを、現在の5.6ドルから4.75~5ドルに引き下げると発表した。主要競争企業のフォンテラ社もこの動きに続き、両社は世界的な牛乳価格の急落を理由としている。
州南東部ギプスランドでフォンテラ社に牛乳を供給するロン・ペインターさんは、状況は過去20年で最悪に近いと話す。雨が少なく乾燥した気候が続いたため、より高価な餌を牛に与えたとして、「乳固形分の値下げがわかっていたら別の手段を考えた」とペインターさんは話した。また、ペインターさんは消費者に対し、農家への利益がより大きいブランド牛乳を購入するように呼び掛けた。
VIC州のパルフォード農業相は17日、財政問題に窮する農家と連動するよう銀行に要請した。