【シドニー4日AAP】 このほど行われた調査から、WA州の16歳未満の先住民の子ども5人に1人近くが、公式な身元証明を持たないことがわかった。
1996年から2012年にかけて、先住民の子ども4500人以上の出生が未届けであった。さらに母親が16歳未満の場合では、30歳以上と比べて出生届が未提出となる確率は5倍高かった。
調査の筆頭著者であるシドニー大学のアリソン・ギバード氏は、「子どもの出生の届け出は基本的な人権であり、調査結果は許容できない」と話した。また、WA州の出生届制度を非難し、読み書きが困難なことから出生届の記入が難しいこともあるとして、先住民の母親に対するより大きな支援を呼び掛けた。
出生証明書は多くのオーストラリア人にとって最初の身元証明となる。身元証明やオーストラリア市民である証明は、パスポートや運転免許証の取得、銀行口座の開設にも必要だ。