【シドニー19日AAP】 NSW州で2020年から、12年生が高校卒業後に受験するHSC(Higher School Certificate)試験の基準が厳しくなる。読み書きと数学知識が9年生レベルに達した学生のみに、高校課程修了証が授与される。
来年9年生になる学生らが初の基準対象となり、NAPLAN(全国学力テスト)を通して学力のモニターが行われる。
同州で昨年HSC試験を受けた約7万人のうち、およそ3500人が同基準を満たしていなかったという。ピッコリ州教育相は19日、「HSCを受け取るには答案用紙に名前を書くだけではだめだ」と話したうえで、サポートが必要な生徒は追加授業が受けられると説明した。
州野党労働党のジハド・ディブ氏は、すでに生徒や保護者、教師らへのストレスが大きいとして、「学力向上を求めるのなら政府は助成金などを提供する責任がある」と懸念を示した。
同州の教職員連盟と私立学校団体は同基準に支持を示している。州ビジネス評議会のダレン・コックス氏も、基本的な算数の知識も持たない見習い工もいるとして、州政府の提案を歓迎した。