【メルボルン29日AAP】 VIC州の画商らが今年5月、20世紀を代表するオーストラリア人画家の一人、ブレット・ホワイトリーのニセの絵画2枚を顧客に売りつけ、300万ドル以上をだまし取っていた事件で、VIC州の検察官は犯人2人について「量刑は重くすべき」との見解を示した。
メルボルンの画商、ピーター・スタンリー・ガントと美術品の修復管理者、モハメド・アーメン・シディクは2007年から2009年にかけて、ホワイトリーの画風に似せた絵画を製作。1枚目の「ビッグ・ブルー・ラベンダー・ベイ」は250万ドル、「オレンジ・ラベンダー・ベイ」は95万ドルで売却した。
VIC州最高裁判所でスーザン・ボーグ検察官は、「芸術に大金をはたける愚か者がだまされただけ」との見方も少なくないが、犯人らは、「自らの知識や技術を金儲けのために悪用した」と述べ、しかるべき重さの刑を科せられるべきとの考えを示した。