【アデレード4日AAP】 連邦司法省の犯罪情報委員会によると、2014年~15年のオーストラリア国内における違法ドラッグの検挙数が13万3926件となり、押収したドラッグの総量が23.5トンと過去最高の水準に達したことが分かった。
連邦のマイケル・キーナン法相は、増加する一方の違法ドラッグは、連邦や州政府にとって重要な課題だとした上で、これまでの政策方針に大きな方向転換は必要ないとの見解を示した。これには医療目的で使用される一部の薬物を刑罰対象としないという議論も含めるという。また同相は、「密売人の取締りは効果を上げている。今後は使用者側の対策も強化する」と述べ、薬物による健康被害など啓蒙活動も必要との見解を示している。
オーストラリア国内で2014~15年に押収された違法ドラッグのうち、最も多かったのは大麻だった一方、ヘロインは過去10年間で最も低い水準となった。オーストラリアは地理的に孤立していることから、他の場所より高値でドラッグが売買されることも、犯罪組織がオーストラリアでの取り引きを好む理由となっている。