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電子タバコにニコチン 合法化に賛否

【キャンベラ5日AAP】  オーストラリアの治療製品管理局(TGA)は、喫煙対策としてニコチンを含んだ電子タバコを合法化させる動きを活発化させている。低量のニコチンを含む電子タバコを普及させ、従来のタバコの喫煙を減らすのが目的だが、専門家らは若者の喫煙を助長するとして慎重な態度を示している。

TGAはニコチン濃度が3.6%かそれ以下の場合、薬物や毒物の分類基準であるSchedule7のリストから外すことを求める提案書の提出を目指している。これにより低量のニコチンを含む電子タバコは規制対象から外れ、喫煙者らがタバコの代替品として使用することが可能となる。

電子タバコを支持する非営利団体、ニュー・ニコチン・アライアンスのドナ・ダービル氏は、有害なタバコがガソリンスタンドで手軽に買える一方で、低濃度のニコチンを禁止するのは「馬鹿げている」と話した。

一方、シドニー大学で公衆衛生を専門とするチャップマン教授は、米国やポーランドの例から電子タバコが若者の喫煙を助長することが懸念されると指摘。オーストラリア国内の12~15歳による喫煙は3.5%と過去最低の水準となっているが、ニコチン入り電子タバコが合法化すれば、再び増加する可能性もあるとしている。

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