【キャンベラ7日AAP】 オーストラリアのがん協会で、電子タバコについての見解が二分している。オーストラリアではニコチンを含む電子タバコを禁止しているが、同協会のトップの研究者がこれに反対する姿勢を示しており、禁止を支持する協会側と意見が食い違う状況となっている。
オーストラリアではこれまで、十数人の学者や研究者らが治療商品当局に対し、比較的ニコチン量の少ない電子タバコについて、禁止を解除するよう求める嘆願書を提出している。電子タバコが従来のタバコにとって代わることで、健康被害を減らせるという考えが背景にある。
がん協会のロン・ボーランド教授は電子タバコの不支持者たちは、あいまいな情報を深読みし過ぎだとして、「電子タバコの害などの証拠はインチキ」と述べて一蹴した。一方、がん協会は電子タバコについて「タバコより害は少ないかもしれないが、ゼロではない」と訴えている。