【シドニー8日AAP】 オーストラリアのシドニーを拠点とするシドニー・シアター・カンパニー(STC)が、2017年度の上演プログラムを発表した。作品の多くが政治などを扱う社会派色の濃い内容となっており、ネットフリックスなど動画配信サービスの普及で遠のいた客足を呼び戻したい考え。
STCが来年上演を予定している作品の多くがオリジナル脚本となっているほか、人種問題、現代ジャーナリズム、移民問題などを扱う。STCのアートディレクターのウィリアムズ氏は、「ネットフリックスなどの普及により、家でドラマなどをまとめて鑑賞できる時代を迎え、演劇業界としてはいかにして人々に劇場へ足を運んでもらうかが課題」と話した。
また、来年度の上演作品では女性の脚本家の起用を増やし、舞台製作における男女差を解消する努力がなされている。オーストラリアの映画業界でも、男女差を半分ずつにすることを目的としたクリーン・オーストラリア・ジェンダー・マターズ・プログラムがあり、STCも導入を目指している。