【ニューヨーク17日AAP】 国連総会に出席するため、ニューヨークを訪れている連邦のターンブル首相は18日、翌日から始まる本会議を前に会見し、オーストラリアの厳しい国境警備体制は世界一を誇る高いレベルであると同時に、難民政策では寛大な人道プログラムを提供しているとアピールした。
第71回となる国連の主要テーマは「難民・移民」。ターンブル首相は、厳しい国境警備と寛大な人道支援は一見相反するようだが、「両立させることは可能」との見解を示した。同首相は、前労働党政権では強硬な政策を放棄したため、5万人の不法入国、800に上る亡命ボート、1万2000人の死につながったと指摘。これらの経験から国としての「適切な対応」を学んだとしている。
また人道支援については、移民の流入がコントロールされないまま各国を不安定な状態に陥れているとして、「国政に口を挟むわけではないが」と前置きした上で、「政府がきちんとした国境政策を示さなければ、寛大な人道政策に対し国民の支持を得ることは難しい」と話した。
一方、オーストラリアでは2018~19年までに、1万8750人の難民をシリアとイラクから受け入れることが決定しているが、この数をさらに増やすよう求める声も上がっている。