【シドニー26日AAP】 ベアードNSW州首相は、洪水の被害に見舞われた州中央部フォーブスを訪問し、自然災害地に認定される可能性を発表した。同地では今週も大雨が降ると予想されている。
ベアード州首相は26日、「自然災害地に認定される可能性は高い。さらに支援が得られるだろう」と話し、元州警察副総監のデイブ・オーウェンズ氏が復旧作業を先導すると発表した。
洪水による農家への打撃は大きい。州農業組合によると、道路の閉鎖によりすでに牛乳の廃棄を強いられた酪農家もおり、小麦やヒヨコ豆、キャノーラなどの農作物が最大の損失とされる。また、州内の複数の河系で長期にわたって高水位が予想されることから、数週間後まで被害の全容が把握できない可能性があるという。
ラクラン川はフォーブスで25日夜、1990年の記録を上回る10.67メートルに達した。避難したおよそ230世帯が自宅に戻れる日はわかっていない。フィリス・ミラー市長は「住民は準備万端だが、最初の豪雨から1か月近くたって疲れが出始めている」と話し、さらなる降雨を懸念した。オーストラリア保険委員会(ICA)は、被害総額は数千万ドルに上ると予想している。