【シドニー27日AAP】 ディーキン大学による研究「西洋でのイスラム教徒とイスラム教宗派」で、調査対象の国民304人のうち、近親者がイスラム教徒と結婚することに懸念を示すと60%近くが回答した。
プロジェクト参加者の宗教的背景は明らかにされていないが、ユダヤ教(33%)、仏教(29.4%)、キリスト教(8.1%)の背景を持つ人と近親者の結婚はあまり問題視されなかった。回答者の三分の一以上が「イスラム教信奉はオーストラリア社会にとって脅威(40.4%)」「空港や駅でイスラム教徒を徹底的に調査するべき(36.5%)」に賛成し、イスラム教徒の隣人やモスクの近くに住むことに対する偏見も、他宗教に比べて強かった。
同研究の共著者であるマテオ・ベルガーニ博士は、世論調査でも国民の49%がイスラム教徒の移民禁止を支持しており、教育や知識を広めることが重要だとした。同大学でイスラム教を担当する教授らも、国内のイスラム教社会で表明される“強い排他感”を裏付ける研究結果だとし、若いイスラム教徒が過激派組織に悪用される可能性も高まると懸念を示した。