【シドニー12日AAP】 NSW州のベアード首相は12日、同州北部沿岸のバリーナで男性がサメに襲われた事故を受け、サメの捕獲網を試験的に6か月間導入する方向で政府に働きかけることを明らかにした。同地域では昨年1月以降、サメによる襲撃事故が邦人男性が死亡した事故を含め6件に上っている。
ベアード首相は先月、同じくバリーナで19歳の男性がサメに襲われた事故を受け、ドラムラインと呼ばれるGPSを使った装置の設置を発表していたが、再び事故が起きたことを受けて対策を強化した。
捕獲網はサメを殺処分して数を減らすことが目的で、他の海洋生物にも被害が及ぶ可能性があることから、ベアード首相も当初は反対の態度を示していた。ベアード首相は議会で「何よりも人命を優先すべき段階に来た」と説明した。同首相は前日、ドッグレースの廃止を覆す決定を発表したばかり。