【シドニー14日AAP】 オーストラリア出身のプロテニス選手で、試合中の問題行動で頻繁に注目を集めているニック・キリオス選手について、スポーツ心理学者が、罰金を科すことはキリオス選手の行動を改めるのに効果的とは言えないとの見解を示した。
キリオス選手は先に行われた上海マスターズの試合で、「無気力プレー」および「観客への暴言」に対し、総額2万ドル以上の罰金処分を受けたばかり。オーストラリアのスポーツ心理学者のジェフ・ボンド氏は、「キリオス選手は罰金について何とも思っていない」とし、「出場停止処分ならば効果があるかもしれない」と述べた。
ボンド氏はまた、「卓越したスポーツ選手に対しては、通常なら許されない行為も許してしまう傾向がある」と述べ、「キリオス選手はまだ若いと擁護する声もあるが、それは問題行動の言い訳にはならない」との見解を示し、キリオス選手にはより多くのサポートが必要だとの考えを示した。
同氏はまた、他のスポーツと比べてテニス界では選手が弱い部分を見せたり、精神的なサポートを受けるのをタブー視する傾向があると指摘している。